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ベッド。それは、生まれてきたこと、そして、命が終わることに目を向ける場所であり、自分の無力さに気がつく場所でもあるのです。 そして、生かされている自分に帰る場所でもあります。人はベッドの上で愛を営み、生まれ、安らぎ、力を得、そして死んで行くのです。

ベッドの向こう側の壁に投影される様々な人々の指から滴り落ちる一滴の血は、繰り返し時を刻む水時計の水滴のであり、自分のいのちを分け与えるという行為の象徴です。なぜなら、血の中には、その人の「いのち」があるからです。それは、本当の祈りは犠牲なくしてはあり得ないことも表します。

ベッドの向こう側の壁に投影される様々な人々の指から滴り落ちる一滴の血は、繰り返し時を刻む水時計の水滴の一部であり、自分のいのちを分け与えるという 行為の象徴です。なぜなら、血の中には、その人の「いのち」があるからです。そして、それは、本当の祈りは犠牲なくしてはあり得ないことも表します。

私たちの人生には人が満ちています。
多くの人と出会い、語り、過ごし、与え、与えられ、共に泣き、笑い、別れがあり、それによって、その人生が形成されています。
この作品は、私の人生に関わりのある人によって形作られています。 私の母、亡くなった母の同僚、そして、彼女の母。 彼女は、わたしの母にとって娘のような存在であり、仕事人間だった母は、私の思春期わたし以上に彼女と多く親子のように過ごしました。彼女は私が所有すべき母との時間を所有していたのです。私が持つべき時間を抱擁していた彼女が亡くなった時、その時間が止まりました。そして、私は自分の一部も一緒に死んだような気がしました。ですから、これは、彼女のメモリアルでもあり、私自身のメモリアルでもあるのです。

ベッドの頭上に吊るされている輸液パックから一滴ずつ落ちてくる赤い水の中には、私自信の血液が含まれ、そこから滴り落ちる水は時を刻みます。その水分量は30リッター。それは日本人女性の体内に含まれている平均水分量です。それは、命の重さと同じです。その赤い水が真っ白なベッドをキャンバスとして色が広がって行きます。その色の広がりはその時の長さを表すのです。

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